最近ドローンについて調べていく中で、気付いたことがあった。

ドローンの飛行制御パーツ(フライトコントローラ)は、arduinoベースのものが多いのだ。

フライトコントローラも2系統あり、もともとラジコンヘリの中のクアッドコプター向けに作られていたものと、自動制御するために用意されたものとがある。

後者がarduinoベースであり、arduinoを使うことで超音波センサやジャイロ、GPSなどの各種センサ情報を使ってモータ出力をコントロールすることができるのだ。

さらに最近ではraspberry piベースのものも出てきて、Unixの豊富な開発資源を利用しつつドローンの制御を行うことが出来るようになっている。

そうしたフライトコントローラは、フライトとは言ってもより一般化されており、ランドローバーの制御等も行えるようになっている。

要するにGPSや超音波センサなど、リアルワールドで必要とされるセンサ制御とIOをセットにしているため、汎用的なロボットコントローラとして使うことができるのだ。

開発環境も、ROSなどロボティクス全般に応用できる環境を使う。

ロボティクス関連の人がドローンに関心を抱いているのはそのためだ。ホビーとしてのドローンは、マーケットとしての価値しか無い。重要なのは自動制御であり、それを可能にしたのはプロトタイピング可能なハードウェア、つまりarduinoの存在だったということだ。

そしてarduinoはそのIDEを見れば分かる通り、Processingをベースにしている。

「クリエイターがアイデアに集中できる」「間口を広くする」という哲学はProcessingの根幹をなしており、OpenFrameworksやCinder、Arduinoはそれらにインスパイアされて開発された。

僕が最初に感銘を受けたプログラミングのアウトプットは、Processingを使ったMichael Hansmeyerのオブジェクトだった。

僕が最初に覚えたプログラミング言語もProcessingだった。

はじまりに、Processingがあった。

はじまりなのに、すでに進行中(Processing)であるという知的な遊びが、Processingの哲学なのかなと思った。

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