ようやく暇が出来たので、石田祐康監督『陽なたのアオシグレ』を観てきた。相変わらず、アニメーションの、記号が動くことの楽しさが伝わってくる動画。音楽もいい感じ。ストーリーに関しては説明的なシーンの切り貼りが多くて、今回は15分で起承転結をやりきるという目標があったのだろうかと感じた。

気になったのは、一枚絵で良く出来てるシーンが多いこと。それがアニメーションになると画が説明的になって伝えたい部分に意識が向きづらい気がした。それと画で伝えることを意識しているからか、演出はもっと洗練できるのではないかとも思った。例えば冒頭の「僕はシグレちゃんが好きだ」という台詞はまったく要らないと思うし、終盤で妄想世界と現実世界が分離したままである必要もない気がする。時間内で情報を伝えきることの難しさと製作者の迷いが伝わってくるようだった。

最も印象的だったのは同時上映のなかむらたかし監督『寫眞館』の原画で、それにはとても少ないデフォルメされた線によってその人の醸し出す空気感や意志が表されていた。情報を伝えきるために画、映像、音楽、キャラデザ、シナリオを総動員することで初めて強度のある作品が生まれるのだということが実感できた良い2本立てだったと思う。

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